ランニング

歩けば速くなる!?ランニング&ウォーキングの練習方法。マラソンでもあえて歩いてみよう

みなさん、ランニングのタイムは向上していますか?
楽しくランニングを継続できていますか?
怪我などしやすくなっていませんか?

 もし、このようなことで悩んでいるのであれば、ランニングトレーニングウォーキングを取り入れてみましょう。

 「ウォーキングなんてやっても走るのが速くなるわけないでしょ!」
って思いますよね?

 でも、マラソンを2時間7分ぐらいで走る選手で、エネルギー補給時に数回、歩いている人もいました。

 なぜ歩くとランニングは速くなるのか?
どんなランニングコーチがこのトレーニング方法を考えたのか?

 これらを説明していきます。

ランニングは歩けば速くなる

 なぜ歩くと速くなるのか?

 ・長時間走る際のエネルギーの枯渇を防ぐ

・ウォーキングが入ることによって、疲労の蓄積より、むしろ回復する事が出来る

・結果、最後まで力強く走り切ることができる

・ウォーキングにより、ランニングとは別の筋肉の使い方をすることで筋肉の疲労を軽減できる

・そのことは、使いすぎによる足の怪我を予防することができる

・結果、トレーニングが継続でき、タイムが向上し速くなる

「歩けば速くなる」と推奨しているコーチとは?

 ランニング中、マラソン中、歩くことでタイムが向上する、と言っているのは、全米ベストセラーとなっているランニング本「ギャロウェイのランニングブック」のジェフ・ギャロウェイ。

 本の中でギャロウェイはこのように言っています。

 ・3kmしか走れなかった人が5~6kmを楽に走れるようになる。

 ・わずか6カ月で、初心者や体重の多いランナーが5km、10km、マラソンを完走できる。

・ランニングに「壁」を感じていたランナーでも大幅に持久力が向上する。

 ・40歳以上のランナーが初マラソンを完走できるだけでなく、タイムが向上する。

・すべてのランナーの脚力を強化し、タイムを向上させる。

 ・ケガやオーバートレーニングを予防する。

 

引用:ギャロウェイのランニングブック

 ギャロウェイって名前を始めて聞いた人は多いのではないでしょうか?

 どんな人かというと先ほど説明したように、全米ベストセラーとなった本の著者。

選手としての経歴は
1972年、ミュンヘンオリンピックに陸上1万メートル、マラソンのアメリカ代表選手として出場。

 そして、最近では1年に100以上の講演を行い、ランニングによって多くの人たちが人生を改善できるように努力されています。

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本当に速くなるの?

 ギャロウェイはランニング中に歩くことをウォークブレイクと呼んでいます。

 このウォークブレイクを取り入れる事で、ベテランランナーでもマラソンタイムを10分、20分と更新できるとのこと。

 ベテランランナーを対象に実験した場合、ウォークブレイクをマラソンに取り入れた方が、平均13分、タイムが速くなったそうです。

 たぶん、途中、歩くと疲れが少なくなりますよね。すると、最後まで同じペースで走り切れます。

 マラソン終盤の失速によるタイムロス > 途中歩く事によるタイムロス

 このようなことで、マラソン終盤の失速によるタイムロスのほうが多いため、結果的にタイムが向上すると考えられるのではないでしょうか。

歩く事に対する後ろめたさはありそうですが・・・。

ゴール前、次々とランナーを追い抜けるのは気持ちよさそうですね。

 どんなふうに「歩く」事を取り入れるか?

 やり方は、最初の1kmからウォークブレイクを取り入れ、
3~8分ごとに、1~2分間のウォークブレイクを行います。

 実際、マラソン大会での例で、
1.6kmごとに1分間、ウォークブレイクを行い、30km地点から、走り抜けたことで、15分ベストタイムを更新したと、「ギャロウェイのランニングブック」のなかで紹介されていました。

 ギャロウェイのランニングトレーニングの全体像

基礎トレーニング (50%の期間)

・とにかく、ゆっくり楽に走る

・2週間に1回、長い距離を走る

・1週間に2回、速いスピードで走ってみる(例200m×4本ぐらい)

↓↓↓↓↓↓↓

ヒルトレーニング期 (15%の期間)

・1週間に1回、100mぐらいの坂道を駆け上がる (8~12回)

・あとは基礎トレーニングと同じ

↓↓↓↓↓↓↓

スピードトレーニング期

・1週間に1回、スピードトレーニングを行う

・2週間に1回の長距離走は続ける

・あとは基礎トレーニングと同じだが、走行距離は少なくする

このような全体的なトレーニングの流れになります。

基礎トレーニング→ヒルトレーニング→スピードトレーニングとトレーニングの内容を少しづつ変えていく感じです。

練習のやり方に変化をつけよう。ランニングは毎日ゆっくり同じ距離では速くならない

 1週間のランニングトレーニングの例

 10kmの目標タイムが49分の人のある1週間のトレーニング内容

 月曜日:休養またはクロストレーニング10

 火曜日:ラン/ウォーク30

 水曜日:休養またはクロストレーニング10 

木曜日:インターバル走 (400m×12本) 

金曜日:休養またはクロストレーニング10 

土曜日:休養 

日曜日:ラン/ウォーク 10km

 ほんの一部の例ですが、ランニング初心者の方にとって、取り組みやすそうなメニューですよね。

 「ギャロウェイのランニングブック」には、もっと多くのトレーニングプログラムが書かれています。

 例えば、

ハーフマラソン、1時間29分を目指すトレーニングプログラムなどもありますね。
自分でトレーニングスケジュールを考えるのが、難しいと感じている方はぜひ、参考にしてみてください。

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 最後に

 ギャロウェイのランニング理論は競技者向けというよりは、より幅広いランナーに向けてのものと言えそうですが、がっつり競技志向でやっているランナーにも取り入れる価値はあると思います。

 ギャロウェイのランニングに対する考え方の元となる所はリディアードの考え方からきています。

 リディアードは最高安定状態でのランニングが最も効果的と言っています。(最高安定状態とは有酸素システムから無酸素システムに変わる直前の状態)

(簡単に説明すると心拍150回/分ぐらいのところ)

 そして、2時間以上のランニングを週に1回やるように、とあります。
(マラソン中・上級者の場合)

 どうですか?
できそうですか?
心拍数150回/分になるようなペースを維持しながら、2時間以上走れますか?

 かなりの経験を積んだランナーであれば、できるかもしれませんが、多くの方は「それは無理かも」って感じると思います。

 だったら、2時間以上ランニングをするために、途中ウォークを入れて、走る時は、心拍150回/分のペースで走って、トレーニング終盤もペースが落ちないようにする。

というランニングトレーニングも、競技志向の方にとってありなのではないでしょうか。

 途中歩いてでも、走っている時のペースは、目標とする速いペースを守る、という事も質の高いランニングトレーニングになると思います。

 トレーニングを頑張っているのにタイムが向上しない、怪我が多く、トレーニングを継続できない、という方は、一度、「歩く」という事を試してみてはいかがでしょうか。

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