レース中やトレーニング中の、ヒルクライムをどのようにこなしていくか
考えたことはありますか?
レース中「上り坂になると前の選手に離される」「下り坂ではいつに間にか差が開いている」という経験はないでしょうか?
そんな方は、ヒルクライムのテクニックを身につける事で、レースでのタイムや練習での走りが変わってくるかもしれません。
ヒルクライムでのテクニックをいくつか紹介していきます。
ヒルクライムで重要な事
1つ目のコツは、
ヒルクライムで重要な考え方は、「いかに速く坂を上り終えるか」
という事ではなく「下り終えて平地に戻った時、いかに早く普段の自分のリズムに戻せるか」という事です。
この考え方により、ヒルクライムを有利に使う事ができます。
軽めのギアを選ぶ
2つ目のコツは
最初に意識すべきことは、ギアが重すぎないということです。
重すぎるギアを踏むとなると、殿筋から背筋にかけての筋肉に負担がかかり過ぎてしまい、腕や肩がすぐに疲れ切ってしまいます。
2~5%の短い坂で1分半以内に上り切れるのであれば、重いギアのままスピードを上げて上り切っても良いでしょう。
しかし、上り切るのに1分半以上かかる長い坂の場合、思いギアで踏み続けると、乳酸が溜まり過ぎてしまい、酸素も足りない状態になり、筋肉への負担は大きくなりすぎてしまい、スピードを維持出来なくなります。
これはどういうことかと言うと、70秒から90秒ぐらいまでの運動であれば、乳酸は溜まりますが酸素を利用せず、体の中のエネルギーを使って運動が出来ます。
しかし、それ以上長い時間になると、酸素を使わないとエネルギーを作れなくなります。
そして、酸素が細胞に届くには2分程度かかるとされています。
つまり、1分半以上、きつい運動を頑張り過ぎると、乳酸は一気に
溜まっていくのに、乳酸を再利用するための酸素は足りず、エネルギーも作れない、という状態になります。
以上の事から、1分半以上かかる長い坂の場合軽めのギアを選び、筋肉に負担がかかる
重いギアを避けます。
頂上手前で加速する
3つ目のコツは
頂上まで50m以内に近づいてきたら、少しだけ加速する事です。
そうする事によって、できるだけ早く自分のリズム、勢いを取り戻す事ができます。
確かに、上り坂の最後でスピードを上げる事は、足への負担が大きいかもしれませんが50m以内ぐらいでしたら、乳酸が溜まりすぎる前に、上り切って足を回復させることが出来ます。
ロードバイクが速い人は、頂上で休まず、坂を上り切る直前にギアを重くして加速して
いますので、よく観察してみてください。
下り坂でも足を止めない
4つ目のコツは
坂を上り終えた後に、足を止めない、ペダルの回転を止めないという事です。
足を止めてしまうと、上り坂で溜まった乳酸がその場に留まってしまい、
エネルギーとして使われる事を妨げてしまいます。
足の回復のためにも下り坂でも60~80回転を維持すべきです。
下り終えたら、できるだけ早く普段の平地での自分のリズムに戻します。
まとめ
ヒルクライムが速くなるために意識すべきコツは
・1分半以上かかる坂では軽めのギアを選ぶ
・頂上まで50m以内になったら少し加速する
・下り坂でも足の回転を止めない
・下り終えて平地に戻った時、できるだけ早く普段の平地の自分のリズムに戻す
この4つになります。
ぜひ、レースや練習で意識してみてください。