マラソン大会を目標にしっかり走り込んでベストを更新しまわりに差をつけ驚かせる、というのも楽しいかもしれませんね。
去年のマラソンタイムを更新するためには、どのように練習すればいいのか?
高橋尚子選手をオリンピック金メダルに導いた小出義雄監督は次のように言っています。
「毎日ゆっくり同じ距離では速くならない」
当たり前のように聞こえますが、あらためてこの言葉をみたときに、日々の練習で少しずつ練習の強度、負荷を上げていく事の大事さを思い出しました。
小出監督は
「いつもと同じコースの同じ距離を、決まったようにゆっくり走るだけでは、トレーニングとしては効率が悪い。コース、距離、ペースに変化をつけたほうが効果的」と言っています。
引用:「知識ゼロからのフルマラソン入門」
長い距離を走る
フルマラソンのタイム更新を目指すのであれば、週に1回ぐらい、長い距離を走るといいです。
だいたい15km~20kmぐらい。もしくは1時間半~2時間ぐらい。
最初はペースは気にせずゆっくりでも大丈夫です。息がハァハァするぐらい走る必要はありません。
目標のペースに慣れる
まずは自分が目標とするタイムを達成するための、ペースを把握します。
サブ5なら7分/kmペース
サブ4なら5分40秒/kmペース
サブ3なら4分15秒/kmペース
実際のレースでの、スタート時の混雑や、給水、トイレなどを考えると上記のペースより10秒速いペースで楽に走れるようになっておく必要があります。
サブ5が目標なら、6:50/kmで走ることに慣れていきます。
まずは普段の練習で、最後の1~2kmぐらいを6:50/kmペースより速く走ってみます。
次に、練習中所々で6:50/kmペースより速く走ってみます。
そして、練習で最初から最後まで6:50/kmペースで走れるようにしていきます。
たまには全力走をやってみる
ランニングの途中、数分だけ全力で走ってみたり、坂道だけを全力で走ってみます。そうすることで、心肺機能を向上させることができ、スピードアップに繋がります。
ビルドアップ走と峠走
僕がランニングを始めて一番最初に買った本、それは、岩本能史の「非常識マラソンメゾット」と「非常識マラソンマネジメント」この2冊です。
この本には「ビルドアップ走」と「峠走」がすすめられています。
最初に買う本が非常識というタイトルなのもどうかと思いますが、面白い本です。
岩本能史とはどんな人なのかというと、多くの市民ランナーを指導し、自身もギリシャのスパルタスロンやアメリカのバッドウォーター・ウルトラマラソンなどで活躍しています。
この本のおすすめしたいポイントは、「この練習をすればいい」ということがはっきり書かれているということです。
マラソンが速くなるための練習方法を知りたいなら、参考にすべき4人のコーチ
ランニングが速くなるためにはビルドアップ走
ビルドアップ走とは徐々にスピードを上げていく練習方法です。
この本では5kmごとにペースを上げて計15km走ることを勧めています。
例えば、フルマラソンの目標タイムが3時間30分であれば、25分→24分→22分半とペースを上げていきます。
ランニングが速くなるためには峠走
著者のランニングクラブでは週末、神奈川県にある峠を利用して、往路13kmをひたすら上り、復路13kmを駆け下りる、という練習をしているそうてす。
詳しい場所については、本書を読んでみてください。
この峠走により、推進力、心肺機能、フォーム、着地筋が鍛えられるようです。
本の中で次のようにあります。
峠走では、上りで推進力と心肺機能、下りでフォームと着地筋がバランスよく鍛えられます。言い換えると、上りではフォームと着地筋に負担はかかりませんし、下りでは推進力と心肺機能に負担がかかりません。
引用:非常識マラソンメゾット
レース前日、当日の過ごし方でタイムが大きく変わる
非常識マラソンマネジメントでは、レース前日や当日の過ごし方で、初心者なら1時間、中堅ランナーなら30分タイムが速くなると書かれています。
例えば、食べ方やウォームアップ、レースの走り方などいろいろと説明してくれています。
練習ではうまく走れるのに、本番ではいつも調子が悪い、という人はぜひ読んでみてください。
非常識とあるタイトルの本ですが、著者の経験から、これが正しいということが理論的に書かれています。
ところどころ、大丈夫かな?本当にケガしないかな?と思うところはありますが、それはやはり、自分の身体に意識を向けながら無理はしない、ということがどんな練習方法にも重要なことだと思います。
面白い本なのでぜひ読んでみてください。
まとめ
「毎日ゆっくり同じ距離では速くならない」
あたりまえのことですが、普段の練習を振り返ってみると、
・ただ練習をこなすだけ
・月間距離を意識してただ走ってるだけ
・目標に近づくためのペースを意識していない
ということが自分にもあったように思いました。
「走れる距離を伸ばして、目標のペースに近づけていく」
単純なことですが、しっかり意識して練習に取り組んでいかなければと、小出監督の本を読んで、改めて考えさせられました。