宮古島トライアスロン大会が終わり振り返ってみると、やはり長距離、長時間に対する身体の「慣れ」が足りなかったようにおもいました。
ですので、まずはもう一度基本に戻って基礎から、身体の土台から鍛えなおしていこうと考えました。
そこで、参考にしたトレーニング理論がリディアード式ランニングです。
このアーサー・リディアードのトレーニング理論というものを知っていますか?
かなり昔のトレーニング理論かな?と思っている人もいるかもしれませんが、多くの指導者、コーチがこのトレーニング理論に影響を受けており、「もっとランニングやマラソンが速くなりたい」という人におすすめのトレーニング方法、考え方です。
箱根駅伝の青山学院大学の原監督もこのリディアード式のトレーニングを取り入れています。
ランニングのトレーニング理論ですが、その他の持久系競技にも適応できると考え、もう一度このトレーニング理論、方法を見直して、素直に実践していこうと考えました。
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リディアード式ランニングの理論とは?
1960年頃、アーサー・リディアード氏によって考えられたトレーニング理論です。
このリディアード式ランニングトレーニングは多くの日本の陸上競技者や指導者に影響を与えています。
元マラソン選手の瀬古選手や今、大学駅伝で最も勢いのある青山学院大学の原監督がリディアード式ランニングトレーニングを採用しているとありました。
参考文献:大学駅伝強豪校の練習方法
あと、トライアスロンでは有名なマフェトン理論を考案したフィリップ・マフェトンもリディアードのトレーニング理論が元となっています。
参考文献:マフェトン理論で強くなる!
僕がこのリディアード式のトレーニングでもう一度基礎からしっかりトレーニングをしようと考えた理由は、多くの有名な選手や指導者がこの理論でやっている、ということが一つの理由です。
そして、もう一つ理由があって、それはこのリディアード式のトレーニングがシンプルで実践しやすい、ということです。
さて、どのよなトレーニングかというと
- まずは有酸素能力を高めるための、マラソンコンディショニングトレーニング
- そして次に速く走るための体やフォームを作るための、ヒルトレーニング
- 最後にスピードを高めスタミナとスピードを協調させるための、トラックトレーニング
という、流れでトレーニングを行う理論になります。
忙しい一般ランナーの場合、ランニングだけで何種類ものトレーニング、長距離、インターバル、タイムトライアル、ペース走…など一週間のトレーニングメニューを考えていたら頭が疲れてしまいます。
リディアード式のランニングトレーニングであれば、シンプルなので毎週のトレーニングも継続しやすいですし、しっかり毎週継続することによって、トレーニングの成果もみていきやすくなります。
ランニングが本気で速くなりたいなら参考にすべき大学駅伝強豪校のトレーニング方法
マラソンコンディショニングトレーニング
どんなトレーニング内容かと言うと、まずは3ヶ月ぐらい自分が少し長いと感じる時間を、週3回走る、ということです。
距離ではなくて、時間を基準に走ります。
そして、頑張ればもう少し速く走れるかな、という感覚ぐらいのペースで走ると良いと言っています。
ランニングの時間は?
ランニングを始めたばかりの人が、週3回長いと感じる時間ランニングをする場合は以下のようにやると良いです。
- 最初週3回30分のランニング、他の日は15分のランニングでも良いです。
- 慣れてきたら、週3回の長いランニングを1時間、1時間30分と増やしていきます。
- 最終的には週1回2時間以上続けてランニングできるようになると良いです。
2時間以上のランニングによって、毛細血管の発達や酸素運搬能力の向上や持久力に必要な筋肉が発達してきます。
マラソンでの記録を目指す人や、普段から継続的に走っている人の場合、次のようなトレーニングになるでしょう。
火曜日:1時間30分
木曜日:1時間30分
日曜日:2時間以上
その他の曜日は1時間のランニング
ランニングのペースは?
先ほど「頑張ればもう少し速く走れるかなという感覚ぐらいのペースで走ると良い」と言いましたが、リディアードはこれを「最高安定状態よりやや低いレベル」と言っています。
最高安定状態とは、AT(無酸素閾値)ペースのランニングで、有酸素運動から無酸素運動に切り替わるギリギリのペースになります。
つまりLT(乳酸性作業閾値)走より少しだけ遅いペースと考えたらよいと思います。
ランニング初心者の方にはわかりづらいと思いますが、これをわかりやすく説明してくれたのが、フィリップ・マフェトン博士です。
フィリップ・マフェトンのマフェトン理論はリディアードのランニング理論を元に「180ー年齢」を心拍数の上限として、それを超えないようにランニングを行うというものです。
心拍数を測定できるスポーツウォッチを持っているのであれば、上記の「180-年齢」を目安にしてみてください。
なければ、「頑張ればもう少し速く走れるかな」という感覚のペースで走ってみてください。
このペースで週160kmのランニングが、最も有酸素能力を高めると言っています。
ヒルトレーニングとは?
次の段階で行う、無酸素性のスプリントトレーニングを行うための準備にあたるトレーニングです。
無酸素トレーニングに耐えられる体づくりと、正しくトレーニングを行うための動きづくりになります。
ヒルトレーニングとは坂道を使って、バウンティングやもも上げなどを繰り返すトレーニングです。1日時間、週3回行なうことがもっとも効果があります。
その他にウインドスプリント(流し)、レッグスピード、リラックスストライディングといったトレーニングを行います。
トラックトレーニングとは?
この時期に行うトレーニングは、スピードを高め、スタミナとスピードを協調させるために行います。
内容は
無酸素トレーニング
スプリントトレーニング
シャープナー
タイムトライアル
以上が、リディアード式のランニングトレーニングの大まかな概要になります。
詳しく知りたい方は「リディアードのランニング・バイブル」を参考にしてみて下さい。
リディアード式のメリット、デメリット
自分がリディアード式でランニングをすることのメリットとして感じた事は、トレーニングがシンプルなので、トレーニング計画が楽。
そして、同じトレーニングを継続してやるので、成果を確認しやすいです。
デメリットは、最初の3ヶ月は長時間を走ることがメインなので、トレーニングがマンネリ化しやすいということでしょうか。
まとめ
リディアード式のランニングトレーニングは日本の多くの指導者が取り入れています。
どんなふうにランニングを始めればいいかわからない初心者の方や、もっとマラソンで記録を伸ばしたいという方におすすめのトレーニング方法です。
トレーニング方法については、人それぞれ合う合わないがあるかもしれませんが、一度参考にしてみても良いと思います。