マラソンやランニングが速くなるために、筋力トレーニングは取り入れていますか?
どのようなやり方で取り組んでいますか?
しっかりと、筋力トレーニング、フィジカルトレーニングについて考え、練習に取り入れていきたいという方におすすめなのが、ファンクショナルトレーニングです。
ファンクショナルトレーニングについてはこちら
競技力向上のためのファンクショナルトレーニング
ランニングが速くなるためのファンクショナルトレーニングについて詳しく説明していきます。
なぜランニングにファンクショナルトレーニングか?
・姿勢が改善される
・腰高のフォームが維持できれば、ストライドが効率よくなる
・力強い走りができるようになる
・足の接地・離地の技術が高まる
大まかなトレーニング内容
・動的ウォームアップ
・コアトレーニング
・筋力トレーニング
・パワートレーニング
・スプリントトレーニング
動的ウォームアップ
・マーチング
①左脚を前方に高く振り上げ、左手に触れるようにする。この時反対側の足はつま先立ちになる。頭は高い位置をキープ
②反対側の脚も同じように繰り返す
(10~12回)
・フォワードランジ
(4~8回)
・その他いろいろな動的ウォームアップ
コアトレーニング
・プローンペデスタル
うつ伏せで両前腕と両つま先を床に着け体を浮かし、体を一直線にして支える。
①その姿勢から股関節からできるだけ高く脚を持ち上げる(10回)
②反対側の脚を同様に行う
・スーパインペデスタル
仰向けで両前腕と両かかとを床に着け体を浮かし、体を一直線にして支える。
①その姿勢から股関節から脚を伸ばしたまま高く上げる(10回)
②反対側の脚を同様に行う
・サイドペデスタル
床に寝て真横を向き、左前腕と、左足首外側あたりのみを床に着け、体を浮かし、頭から足先まで一直線にして支える。
①その姿勢のまま、右脚を伸ばしたまま高く上げる(10回)
②反対側も同様に行う
・ツイストランジ
(6~12回)
・腕立てシングルアーム
片手をボールの上に乗せ、腕立ての姿勢をとる
①一直線の姿勢を保ちながら腕立てをする(6~12回)
②反対側の腕も同様に行う
・腕立てダブルアーム
両手をボールの上に乗せ、腕立ての姿勢をとる
①一直線の姿勢を保ちながら腕立てをする(6~12回)
②反対側の腕も同様に行う
・片足スクワット
(3~6回)
筋力トレーニング
・スティッフ・レッグデッドリフト
(6~10回)×3セット
・クリーンプル
(6~10回)×3セット
・ハイプル
(3~6回)×3セット
・フロントスクワット
(4~8回)×4セット
・シングル・レッグスクワット
(3~6回)×3セット
・プッシュプレス
(4~8回)×3セット
・スプリットジャーク
(2~4回)×4セット
パワートレーニング
・スナッチ
(2~4回)×5セット
・クリーン
(2~4回)×5セット
・ジャンプスクワット
(3~6回)×3セット
・二ータックジャンプ
(3~6回)×3セット
・スプリットジャンプ
(4~8回)×2セット
・シングル・レッグポゴ
(3~6回)×3セット
・バウンディング
(8~12回)×2セット
大会前に筋トレすると持久力が落ちる!?
先ほど筋トレ、ファンクショナルトレーニングをおすすめする理由を説明しました。
・姿勢が改善される
・腰高のフォームが維持できれば、ストライドが効率よくなる
・力強い走りができるようになる
・足の接地・離地の技術が高まる
しかし、
「ハードな筋トレによって逆にパフォーマンスを落としてしまう可能性がある」
という研究報告もあるようです。
練習のやり方に変化をつけよう。ランニングは毎日ゆっくり同じ距離では速くならない
筋トレによって最大酸素摂取量が落ちる
筋肉痛が残るようなハードな筋トレを行うと10日間は最大酸素摂取量が低下したままになるという研究結果があるようです。
筋トレとは、レジスタンストレーニングのことですが、重力や重い物に対して「抵抗する(resistance)」トレーニングというものです。
つまり、重量物を持ち上げたりするファンクショナルトレーニングもレジスタンストレーニングと言えます。
さらに坂の勾配を利用した峠走や坂道ダッシュ、急な勾配の下りのランニングも筋肉を損傷させるため、ハードな筋トレに匹敵するレジスタンストレーニングと言えます。
このような筋肉痛になるようなハードなレジスタンストレーニングを行うと持久力の指数でもある最大酸素摂取量が10日間回復しないようです。
この研究結果は2015年、アメリカ、オクラホマ大学から報告されました。
研究内容は、筋トレをあまりしてない大学生のランナーに筋肉痛が残るようなハードな筋トレ(スクワット)を行わせました。
その後、筋肉痛や筋力、最大酸素摂取量がどのように回復していくのかを記録していきました。
筋トレをすれば筋繊維が傷つくので、一度筋力は落ちます。そこから超回復の原理でさらに筋力がアップするわけですよね。
今回この研究結果では、筋肉痛や筋力は10日後にはほぼ回復したという結果になりましたが、最大酸素摂取量については10日経っても、ハードな筋トレをする前の数値までは回復しなかったようです。
これは、傷ついた筋繊維が、まだ血液や酸素を運ぶ機能を回復しきれていなかった、という事かもしれません。
つまり「筋肉痛が治って、パワーアップした!」と思っていても、実は持久力は回復しておらず、それほどいいタイムが出せない場合があります。
この研究結果の事を知って考えたことは、マラソンなど何か大会がある時は、2週間前からは筋肉痛になるようなことはやらない方がいいかも、ということです。
筋トレに限らず、坂道などのランニングも大会前は強度に気をつけた方がいいかもしれませんね。
もちろん筋トレは、筋力をアップさせ、持久力やランニングエコノミーを向上させる、
という効果もあると言われていますので、計画的に取り入れていくのも良いと思います。
まとめ
いかがでしたか?
ファンクショナルトレーニングがどんなものかわかりましたか?
ウォーミングアップから体幹トレーニング、器具を使ったトレーニングなど
いろんあ種類のトレーニングがありますね。
あらゆるトレーニングを用いて、総合的に機能的な体を目指していく、これがファンクショナルトレーニングになります。
今まで、筋トレや、フィジカルトレーニングを本格的にやったことない人にとっては
難しく感じるメニューもあったかもしれません。
重い物を持ち上げるような筋力トレーニング・パワートレーニングなどのファンクショナルトレーニングは大会前は注意が必要ですが、ランニングやマラソンなどタイムが伸び悩んでいる人は、ぜひ取り組んでみると良いでしょう。
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