何分走れば、脂肪が燃えやすくなり、ダイエットに効果的なのか?
おそらく多くの人は、インターネットやテレビ、雑誌で「20~30分以上運動しないと脂肪は燃えない」という情報を見てきたのではないでしょうか?
鍼灸師
惠良 太一
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しかし、福岡大学スポーツ科学部教授であった田中宏暁教授の「ランニングする前に読む本」には次のようにあります。
「20分以上運動しないと脂肪が燃えない」という俗説がまことしやかに語られます。だから短い時間の運動は減量効果がない、と考えている人も多いですが、この説の科学的根拠はまったくありません。
引用:「ランニングする前に読む本」
科学的にランニングを説明してくれている本です。
20分以下のランニングでも効果的に脂肪を燃やす方法をわかりやすく紹介していきます。
20分以下のランニングで脂肪を燃やす方法
なかなかランニングのために、長い時間を確保できない時もありますよね。
20~30分ぐらいしか時間がない場合、どんなふうに走りますか?
おそらく、「いつもより速いスピードで走って頑張る!」という人は多いと思います。
もしくは「まだ30分ぐらいしか走れない」という初心者の方の場合、息がハァハァ、ゼーゼーしながら走っている人もいるかと思います。
そんなランニングをしていると、20分では脂肪は燃えません。
20分以下のランニングでも脂肪を燃やすための方法は
軽めのランニング
早朝、空腹で走る
たとえば、朝起きて朝食をとる前に運動すれば、軽運動であるかぎり、はじめから大半のエネルギーが脂肪で賄われます。
引用:「ランニングする前に読む本」
一般的に言われていることは、ランニング開始直後は体の中の「糖分」がエネルギーとして使われ、20分後ぐらいから「脂肪」がエネルギーとして使われる、ということです。
しかし、ゆっくりとしたおしゃべりできるぐらいのランニング、鼻歌を歌えるぐらいのランニングであれば、走り始めたときから脂肪が燃やされて(エネルギーにされて)いくんですね。
さらに大切な事は、朝何も食べないで走る、ということです。
朝、体の中の「糖分」が減っている状態で走ることで、脂肪が優先的にエネルギーとして使われていきます。
20分以上のランニングでも脂肪が燃えないパターン
上にも少し説明しましたが反対に「脂肪が燃えるのに20分以上かかる走り方」もあります。
- ゼーゼー、ハァハァ息が上がるほど、頑張って走る
- 朝食後のランニング
- ランニングの前にスポーツ飲料を飲んだ
- 夕方、夜のランニング(昼食やおやつを食べた場合)
このようなランニングをした場合、20分では脂肪は燃えません。
頑張って走るランニングの場合、最初に体の中の「糖分」がエネルギーになります。
白いご飯とかスポーツ飲料の炭水化物やブドウ糖とかですね。
この「糖分」が体の中から少なくなってから「脂肪」が燃やされるようになります。
ですので、最初から頑張って走ると、脂肪が燃えるのは20分後になってしまうんですね。
先ほども言いましたが、ゆっくりの楽なランニングであれば、最初から「脂肪」が燃やされていきます。
ただ、食事をしてしまうと、20分たっても「脂肪」は燃えにくくなります。
体の中に「糖分」が多くなってしまいますからね。
スポーツ飲料も「糖分」が多いので血糖値があがり、脂肪が燃えづらくなってしまいます。
脂肪を燃やすことがランニングの目的なら、スポーツ飲料ではなく、普通の水にしておいたほうが良いでしょう。
※記録を目指す、全力で走る、といった時はスポーツ飲料で「糖分」をとることは大切だと思います!
こまめに走っても減量効果がある!?
「ランニングする前に読む本」では、こまめなスロージョギングでも減量効果があるとされています。
例えば、1分程度のスロージョギングを仕事の休み時間などに、1日40セットぐらいやると、ダイエット効果があるそうです。
もちろんちょっとした食事コントロールは必要ですが。
本当かな?と思いますよね。
普通は運動は続けてやらないと脂肪が燃えないと言われてますからね。
ちなみに「リディアードのランニングバイブル」では、ランニングは朝、夜2回に分けるよりも、1回で長い時間走ったほうが良い、とされています。
ランニングをやる上でどのように使い分けるかは、
- 脂肪を燃やすために、ゆっくり走るなら、朝、夜2回にわけても効果あり
- 体力、持久力の向上が目的なら1回で長い時間走ったほうが効果的
このように考えてもいいかもしれません。
最後に
脂肪を燃やすためには何分走らないといけないのか?
20分以上走らないとダメなの?
という疑問に対して答えは、
空腹でゆっくり走るなら、20分以下でも脂肪は燃える
ということになります。
反対に、ご飯を食べてしまうと、20分程度のランニングでは脂肪はあまり燃えません。
また、運動の専門家によっては、エネルギーが少ない状態でのランニングは筋肉が少なくなる、と言っている人もいます。
あらゆるトレーニング方法にはメリットもあればデメリットもあります。
自分がランニングをする目的を考えて、トレーング方法を選択できるといいですね。
この記事がその役に立てれば幸いです。