みなさんは、ランニングをする際、速くなるため、上達するためにどんな考え方で
トレーニングをやっていますか?
毎日10kmとりあえず走る、とか
なんかの雑誌でインターバル走をやれば速くなるって知って、時々1km
インターバル走をやっている、とか
そんなかんじでしょうか?
だとしたら、せっかくランニングをやっているのに、もったいないです。
もっともっと上達するために、自分にとって最善のトレーニング方法があるはずです。
世界にいろんな有名なランニングコーチがいて、トレーニング理論を唱えていますが、
ランニングが上達するための、大きな流れ、トレーニング理論はだいたい一緒ですが、
少し違う事を言っている事もあります。
今、ランニングやマラソンなどのタイムが向上してない人や、
怪我を繰り返しやすい人などは、一度自分がやっているトレーニング方法を見直してみて、
他の考え方も取り入れてみると良いのではないでしょうか。
ちなみに僕は、リディアードのランニング・バイブルを元にランニングをしていますが、
怪我もなく、トレーニングを続けられています。
この前は別のランニングの参考書を元にトレーニングを続けていましたが、怪我が連続して、トレーニングが継続できなかった事もありました。
僕がこれまで、参考にしてきたランニングコーチたちの考え方や、理論をわかりやすく
説明していきたいと思いますので、ぜひ自分に合ったトレーニング方法を見つけて行ってください。
ランニングコーチ
アーサー・リディアード
生年月日:1917年7月6日
生まれ:ニュージーランド オークランド
主な指導選手
・ピーター・スネル
1960年ローマオリンピック 800m:金メダル
1964年東京オリンピック 800m 1500m :金メダル
・マレー・ハルバーグ
1960年ローマオリンピック 5000m:金メダル
・バリー・マギー
1960年ローマオリンピック マラソン:銅メダル
「今後、彼の業績に匹敵することを成しえるコーチが現れるかどうかは疑問である」
と言われているほどのコーチです。
ジャック・ダニエルズ
生年月日: 1933年4月26日 (84歳)
生まれ: アメリカ合衆国 ミシガン州 デトロイト
主な指導選手
・ペニー・ウェルスナー
1500m オリンピックカナダ代表
・ケン・マーチン
2時間9分台マラソンランナー
・リサ・マーチン
マラソン オリンピック代表
・マグダレナ・レヴィ・ブーレ
マラソン オリンピック代表
・ジャネット・シェボロン
10000m ロンドンオリンピック代表
・ナイキファームチーム選手の指導
『ランナーズ・ワールド』誌で「世界一の指導者」と評価されています。
ジェフ・ギャロウェイ
生まれ: アメリカ合衆国 ノースカロライナ州 ローリー
経歴
1972年 ミュンヘンオリンピック代表
1973年 10マイル全米新記録(47分49秒)
48歳までの間に120回以上、マラソンを2時間51分以内で完走
ランニング本は全米ベストセラー
『ランナーズ・ワールド』誌での連載寄稿など全米ランニング界で活躍
フィリップ・マフェトン
生まれ:?
主な指導選手
ランナー
・ローレン・モラー
1992年 バルセロナオリンピック女子マラソン:銅メダル
・プリシラ・ウェルチ
オリンピックイギリス代表選手
トライアスリート
・マーク・アレン
・マイク・ピグ
米国トライアスロン誌でコーチ・オブ・ザ・イアーに選ばれています。
トレーニングの考え方や方法
アーサー・リディアード
・トレーニングの第一段階は、有酸素能力を高める
・週3回、自分が長いと感じる時間走る事
・週160kmの有酸素ランニングが、最も効率よくスタミナをつける
・有酸素ランニングとはLSDのような強度の低いランニングではない
・最高安定状態の70~100%のレベルで走るのが効率の良い有酸素ランニング
(最高安定状態とは有酸素ランニングから無酸素ランニングに変わる直前のスピードの事)
・有酸素ランニングはアスファルトの道路で行うほうが良い
・有酸素ランニングでは踵から着地する
・無酸素トレーニングは最も重要ではないトレーニング
・無酸素トレーニングを始める前にヒル・トレーニングを行う。
最高安定状態で週3回長い距離を走るって、
けっこうきついトレーニングですね。
僕の場合、心拍数150回/分前後ってところでしょうか。
これを1時間半~2時間維持して走るのは・・・
そして、意外だったのが、
長時間走るトレーニングはアスファルトの上を走るべきってことです。
ん~~、これはどうなのでしょうか?
このことに関しては、まだまだ調べ中なので納得はできていません。
ですので、あまりアスファルトの上は長時間走らず、
ゴムチップ(みたいな)で舗装された道路を走るようにしています。
(宮古島には空港の前にそんな走り易い路面の歩道が3kmあります)
ジャック・ダニエルズ
・自ら作成したVDOTを用いてトレーニング強度をきめる
・トレーニングの種類は
E:イージーランニング
M:マラソンペースランニング
T:閾値ランニング
I:インターバルトレーニング
R:レペティション
・24週のトレーニングシーズンを4つのシーズンに分ける
フェーズⅠ:基礎の構築、ほとんどをEランニング
フェーズⅡ:Rトレーニングで軽く素早い動きを入れる
フェーズⅢ:Iトレーニングで有酸素システムに刺激を入れる。最もハード
フェーズⅣ:Tトレーニングに集中し、パフォーマンスをピークへ
・足の接地の仕方は、1分間に180回の速くて軽いピッチで走れる方法を選ぶ
ジャック・ダニエルズ著の「ランニングフォーミュラ」にある
ダニエルズのVDOTの一覧表はすごくわかりやすいです。
トレーニングの目的に合わせて、どれくらいのペースで走ればいいかよくわかります。
10kmやハーフ、マラソンなど自分のベストタイムによって、
Eランニングや、閾値ランニングの最適なペースがわかります。
例えば、マラソンのベストが4時間10分なら
ダニエルズのVDOTの一覧表をみると
VDOTは36
となると、トレーニング時のペースは
イージーランニングが1km
6分27秒~7分11秒ペース
閾値ランニングが1km、5分33秒ペース
と具体的に細かく示してくれています。
トレーニング計画も具体的に立ててくれています。
10000mの場合、1日ごとのトレーニング内容がありますし
マラソンの場合でも1週間ごとのメインのトレーニングを書いてくれています。
「このとおりにやれば、トレーニングメニューをいちいち考えなくてもいいし、速くなれる!」
って思って、取り組みましたが、水泳や自転車も一緒にやってたため、
疲れが溜まりすぎて、トレーニングメニューをやり切る事ができず、
怪我を繰り返してしまいました。
やっぱり、自分で考えて、自分に合った方法に変えていくほうがいいですね。
ジェフ・ギャロウェイ
・ランナーになるまでを。5段階にわけている
ビギナー→ジョガー→コンペティター→アスリート→ランナー
・ミラミッド型トレーニング計画
基礎トレーニング期
ヒルトレーニング期
スピードトレーニング期
と移行していく。
・スピードトレーニング期は最大8週間
・ウォークブレイクを活用する
ギャロウェイのランニングトレーニングは
ランナーを5段階に分けている事からもわかるように
ランニング超初心者から経験者までを意識した
トレーニング方法となっています。
ギャロウェイ著の「ギャロウェイのランニングブック」には
かなり詳しく細かいランニングプログラムが書かれています。、
例えば、10㎞レースのためのトレーニングプログラムは
完走目標の人から、90分、70分、59分、49分、44分、39分、34分
のタイムを目指す人まで、それぞれトレーニングプログラムが示されています。
そして、ギャロウェイ式ランニングの最も大きな特徴は
ウォークブレイクを活用すること。
???
と思った人もいますよね。
歩くんです。
ランニングトレーニング中もマラソン大会中も歩け、と言っています。
5分ごとぐらいに、1分ぐらい歩くことで、逆にタイムが向上するとの事。
いやいや、それはないでしょ!って思いますよね。
1897年、第1回オリンピックでは優勝者のスピルドン・ルイスは
何度もウォーキングを入れていたようです。
そして、
1998年、ロッテルダムマラソンで優勝したファビアン・ロンセロは
エネルギー補給のため、何度か歩いていたにもかかわらず、
当時の世界記録2時間7分26秒で走っています。
少しきついペースで走り続けないと持久力は向上しない、という考え方が
少し変わってきますね。
フィリップ・マフェトン
・トレーニングはすべてエアロビックで行う
・ハートレートモニターで心拍数管理
・心拍数は「180-年齢」を超えてはいけない
・アネロビックトレーニングをやると、エアロビックベースづくりが妨げられる
・ウエイトトレーニングやる時間があるなら、エアロビックトレーニングの方が効果的
・トレーニング量は距離ではなく、時間で考える
エアロビックは有酸素運動
アネロビックは無酸素運動
の事です。
はじめてマフェトン理論を見た時、
「こんな単純ばトレーニングで大丈夫?」って思いました。
例えば、30歳の人であれば、
心拍150拍/分以下走るだけでいい、という事ですね。
坂道とかで、心拍数が150を超えてしまう場合は歩かなければなりません。
トライアスロンチャンピオンのマーク・アレンも
最初は坂道を歩いて登っていたみたいですね。
最後に
さて、4人の世界的有名なコーチの考え方やトレーニング理論を紹介しましたが、
自分に合った、ランニングトレーニング方法は見つかりそうでしょうか?
気になるランニング理論があれば、自分のランニングスタイルに合わせて、
取り入れていくと良いでしょう。